今井美奈




About Mina Imai : 今井美奈


陶房兼ギャラリーを覗いてみると、いろんな釉薬、技法で焼かれた小ぶりな可愛らしい器が
並んでいました。磁器、黄瀬戸、焼き締め、模様があったり、渋いものがあったり。
「いろんな作品を作られているんですね」
が、私の最初の一言だったはずです。

今井美奈さんの歴史には、そんな作品達が生まれてくる理由が隠されていました。
京都精華大学陶芸科では、土のオブジェ作りをされていた美奈さん。
卒業後、朝日陶芸展で奨励賞を受賞し、3年後にはグランプリ。
輝かしい成果を挙げられた後は、注文に追われ、そして、「今井美奈」の作品イメージが
固定されていくような閉塞感を感じていったとのこと。

そして、2004年、8年間携わったオブジェの世界から、
「実用的な作品」=食器作りへ転身されました。
信楽窯業試験場、京都市工業技術センターで、小物ロクロ、陶磁器コースに学び、独立。

「今は、それまでできなかった、いろんな挑戦が可能。」
このことが、美奈さんの創作意欲につながっているようなのです。
「今は、あれこれ挑戦しているため、自分のカラーが無いという批判が聞こえないでもない。
でも、自分のカラーは、いつか自然に作り出せればいい。それまでは、弾けていたいです!」
と元気な笑顔の美奈さん。
また、器作りは、オブジェと違って、使う人のことを考えて作る、、、
これがとても新鮮であり、楽しみのようです。

そんな今井美奈さんの血筋は筋金入り。
京友禅の刺繍師だったお爺さん。そして、ご両親は、テキスタイルのアーティストであり、職人さん。
「家がアトリエ」という環境で育った美奈さん。
機織り、糸紡ぎの音が一晩中続くこともよくあったそう。
だからこそ、「作る人」になるのは、自然な選択だったようです。

そして、自分の作品にも妥協の無かったご両親は、美奈さんに対しても常に辛口のコメントを
くれるのだそうです。そして、それが美奈さんの闘争心に油を注いでいます。

「オブジェに取り組んだことは、発想力の訓練になったと思います。」
という美奈さん。
これからも、いろんな挑戦のなかで、新しいものが生まれてくることでしょうね。